しょうがないなぁ、僕が行くよ
狭い部屋の中ですが、ボールを転がしてあげると、一生懸命、楽しそうに拾い、ボールをボトッと私たちの前に落とします。
でもある日、投げたボールがビニール袋を纏めてあるところに落ちたら、ガサガサ音がしたからでしょう、怖がって取りに行きません。
ウランは音に敏感なので、今まで聞いたことがない音には臆病です。
その後数日間は、わざと同じ場所に投げると、ダーッと走って行っても、急に立ち止まり、用心深くそのビニールの山を見つめていました。
そんな様子をおもしろがってみていたら、今までゴロゴロしていたアトムが、ムクッと起きあがり、のそのそーっってボールを拾いに行くじゃないですか。
その背中は
「しょうがないなぁ、僕が拾いに行ってあげるから」
って言ってるようでした。
ちゃんとボールを咥えると、ポトポトって戻ってきて、私に渡しました。
カッコいいよぉ、アトムぅ